信越化学の台湾工場拡大・増資 
 

信越化学は1926年に創業し、東京に本社を構えております。半導体シリコンウェハーやPVC/化成品、電子/機能性材料の希土類磁石、フォトレジスト、石英製品等を主力商品としており、売り上げは1兆円を超え、全世界で1万9000人以上の従業員を有しています。信越化学は台湾で既に合資及び独資している関連会社5社を有し、中でも2015年に信越化学の独資で雲林サイエンスパークに設立した信越電子材料は2017年に正式稼働し、半導体製造のリソグラフィ工程で使用する材料を生産しています。

TJPOは2017年に行政院沈副院長(当時経済部次長)の信越化学訪問を手配し、半導体のプロセス、パッケージング等について、台湾工場設置の投資に関する対面での商談をアレンジしました。2018年5月にTJPOは信越化学・石原専務による経済部訪問を手配し、半導体材料の未来のトレンドや台湾における投資の方向性について意見交換を行いました。同年8月の日台OB関東交流訪日団の訪日時に、経済部曽次長の日本訪問と企業誘致を手配しました。数々の協議を経て、信越化学は2019年及び2020年についに台湾信越電子材料に対する35億台湾ドルの増資を決め、拡大した工場は半導体製造工程に使用するフォトレジスト等の化学材料製造に携わり、台湾での更なる半導体材料の生産を促進しました。

日本半導体の重要材料業者の台湾進出の促進を通して、台湾半導体産業におけるクリティカルマスの実現を促進し、現地の半導体産業を活性化させることができます。同時に産業の垂直統合を促進することで、海外からの材料輸入を削減し、台湾サプライヤーチェーンの安定化によって、川中川下関連産業の発展をもたらします。そして既存材料を新たな分野へ応用することで、台湾半導体産業の世界的地位を揺るぎないものにします。

 

2017年TJPO安排經濟部次長(時任)拜訪信越化學 2018年8月台日OB關東交流訪問團於信越化學合影