東京エレクトロン(TEL)は半導体サプライチェーン拡大のため南部科学園へ増資
半世紀に渡り、台湾の半導体産業チェーンは一歩一歩先進的で費用対効果の高い製造モデルを開発し続け、現在ではサプライチェーンに1,000社以上のメーカーが存在し、模倣や代替が困難な完全なエコシステムを形成することで、国際的な大手メーカーにとって最も重要で唯一無二のパートナーとなっています。近年、台湾の半導体産業は世界のファウンドリの65%を占め、7nm以下の先端プロセスを掌握し、日本の主要な半導体製造装置や材料サプライヤーの積極的な参加を集めることで、台湾での工場の拡張や、研究開発センター増設の意欲が大幅に高まっています。
COVID-19が沈静化しつつあった2022年8月末、TJPOチームは経済部王部長の訪日団を組み、コロナ禍で一時途絶えていた日台関係を再構築するため、貿易署及び産業発展署などの訪日も手配して、大手半導体装置メーカーのTEL本社と面会し、半導体投資や市場などについて意見交換を行いました。また、台湾のファウンドリの生産能力の需要に応えるため、TELは台湾での市場拡大を続けており、2022年11月末に台南オペレーションセンターの起工式が執り行われ、台湾の60社を超えるサプライチェーン企業と強力して、重要部品の現地生産を推進しています。これによって台湾企業の中核となる技術力を高め、台湾の半導体産業全体の発展に貢献すると共に、現地の雇用機会も創出しています。
図: 台南オペレーションセンターの起工式記念写真
台勝科FSTが282.6億新台湾ドルを投資し、雲林県麦寮の12インチウェハー工場を拡張
1995年に設立された台塑勝高科技股份有限公司(台勝科、FST)は、雲林県麦寮郷に本社を置く企業で、台湾プラスチックグループ、日本のシリコンウェーハメーカーSUMCO、亜太投資股份有限公司の合弁会社で、8インチと12インチのシリコンウェーハの専門メーカーとなっています。同社が生産するウェーハは、半導体産業において極めて重要な原料であり、主にIC、DRAM、フォトダイオード、ディスクリートデバイス、ファウンドリ、太陽電池用基板などに使用され、半導体材料の重要なサプライヤーの一つとなっています。
TJPOは長年に渡り、日台のビジネス業界と深く関わり、ビジネスチャンスの開拓に尽力してきました。SUMCOは台湾プラスチックグループと長年協力関係にあり、TJPOはSUMCOが今後も台湾の半導体サプライチェーンとの協力関係を深め、台湾での事業拡大をサポートし、台湾の半導体サプライチェーンとのパートナーシップの更なる強化を期待しています。
2021年11月、台勝科は取締役会で282.6億新台湾ドルを投じて雲林麦寮の台塑(台湾プラスチック)工業園区に12インチウェーハ生産工場を拡張し、2024年より量産を開始することを決定したと発表しました。2022年8月、TJPOは経済部産業発展署の指導の下、当時の経済部王美花部長率いる代表団をSUMCO本社に派遣し、台湾における発展の現状を知ると共に、経済部による投資の促進及びビジネスの円滑化の取り組みを引き続き拡大する意向を表明しました。また、2022年12月に経済部の主催する「2022経済部電子資訊国際パートナーシップ優秀メーカー賞」(2022 IPO Awards)で台勝科に「戦略的トップパートナー賞」を授与しました。
TJPOは今後も日本の半導体材料メーカーと緊密に協力し、台湾でのプレゼンスを拡大、台湾の半導体産業全体のサプライチェーンを更に強化し、台湾の産業界全体の発展を促進していきます。
図: SUMCO本社へ訪問の記念写真